ヨガには様々な目的があります。
「痩せたい」
「きれいになりたい」
「すごいポーズをとりたい」
個々人の目的ですね。
これ自体はポジティブで素晴らしいことです。
しかし、ここで考えないといけないのがそもそものヨガの目的です。
ここを知らなければ、免許なしで車を運転するようなものだからです。
ーーーーー
ヨガの目的は心を制御することです。
ヨガでいう心とは「チッタ」と訳されます。
チッタは反射的に湧き上がるものであり、ネガティブなものです。
だから人は誰かに対して陰口や悪口をいいたくなったり、ついつい文句をいってしまったりします。
この原因となるものがエゴです。
ヨガだと「アハンカーラ」と訳されます。
このエゴを、皆のなかに存在するブッディ(知性)によって制御しようねというのがヨガです。
ブッディは冷静で客観的で識別力があると考えられています。
しかし、人はアハンカーラによって、ブッディを見えなくしてしまいます。
すると冷静さが欠けて、主観的な、いわゆるわがままな人間になってしまいます。
ーーーーー
ここで話が戻ると、すごいポーズを取りたい。という目的でヨガを練習したらどうなるでしょうか?
アハンカーラ(エゴ)を増大させることに繋がりますね。
すなわち、ヨガの目的は達成できないということになります。
エゴをなくすためのヨガをしているのに、
エゴを増やすことをしていたとしたら、本末転倒ではないでしょうか。
心の平穏が必要なければエゴを増やすような練習をしてもいいでしょうし、
心の平穏が必要ならばエゴを減らすような練習をするべきでしょう。
この二つは共存することはありません。
なので、はっきりしておく必要性があると思います。
今、自分が練習しているものが、
いったいどのようなものなのか。
すると自分にとって最適なヨガの練習ができるのではないかと思います。
どんなヨガも素晴らしいものです。
しかし、得たいものとは違うヨガを練習していたとしたら、
それは好ましくない結果を招くかもしれません。
みなさんにとって最適なヨガが見つかりますように。
Kou